tubo28's blog
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転職2022

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ひとのすなる転職エントリといふものを、ソフトウェアエンジニアの端くれの私もしてみます。

新卒で入り4年半働いた会社を12月末付けで退職します。来年からはベンチャーです。相変わらずソフトウェアエンジニアをやっていきます。

転職先をその会社にした理由

転職先をそのベンチャー企業にした理由は

といったところです。

また、伸びざかりの会社でサービスと組織が成長していくのを中の人として経験してみたいと兼ねてから思っており、そういったことができるのは体力的にギリギリ若い今だけだろうというのもあります。幸いにも現職の同僚には出戻り歓迎と言われているので、飽きた、あるいは疲れた頃にまだ会社が残っていたら帰りたいなあとも思っています。

世間話的なやつ

2022年の東京において転職市場は圧倒的に売り手優位でした。2019年からのコロナパンデミックで採用を渋ったツケ、そしてどの業界も業務をデジタル化していく世の中の流れもあり、IT人材は足りていませんでした。希望年収を書いて待つタイプの転職サービスで相場並みに指し値しておけば高頻度で反応がありました。最終的にはそのようにして声を掛けてもらった(かつ何人か知ってる社員がいる)企業に行くことになりました。

スタートアップ最初期の人集めも大変みたいで、創業者から「年収よんけたまんえんでCTOやって!アプリからインフラまで全部作って!」とメッセージが来たりします。エンジニア転職あるあるらしいです。その社長は必死なあまり日本語が読めてなさそうだったためスルーせざるを得ませんでしたが。いや、私スマホアプリは全く作ったことないって言っとるのに、モバイル前提の事業計画熱く語られても無理やで。

ほんとは外資企業も受けたかったのですが、構成銘柄上位をIT企業が占める Nasdaq 100 のチャート を見ると明らかなように、東京にもオフィスがある外資巨大企業の勢いは今年になってから失速しています。

2022 年 NASDAQ 100
2022 年 NASDAQ 100

特に秋からは各社新規雇用を停止しています。その矢先Twitterのレイオフ祭りが始まり、Meta、Amazonも後に続きました。人員調整においてもジャパニーズ企業とのスピードの差が感じられます。それはそれとしてどれだけ本気か分からないリクルーターから「東京は無理やけどトロントの新オフィスなら大募集中やで!受けてみん?」「いやそれはいろんな意味で厳しい」(3回繰り返す)みたいなやりとりもありました。数撃ちゃ当たる戦略を取る採用担当者が話を聞かないのは国に因らないみたいですね。

シリコンバレーに冬の時代が来つつあるのは確かみたいで、だいたいシリコンバレーにワンテンポ遅れて追従する東京も冬がすぐそこまで来ているのだと思います。まぁだとしても日本はバブリーな求人が無くなるだけで、DXの内需は山ほどあるので直ちに失業するとは思えません。だから万が一世界的に景気が悪くなっても、私は普通の会社で普通のSWEを続けていると思います。知らんけど。

めちゃめちゃ話は逸れますが、イーロンのような中途半端な理解の独裁者が現場に直接干渉するやり方というのは、私が入社する以前の暗黒時代の現職でよくあった光景らしいです(誤解を避けるために言うと、その独裁者を恨んではおらずある部分では尊敬しています)。なので私としてはどうしてもTwitterの今と会社の過去を重ねて見てしまい、この体制が続くなら、Twitterはゆっくりとダメになっていくと思っています。

まあそういうわけで私程度では外資転職はワンチャンスすら無さそうたったので普通に日本企業の選考を受けました。10月頭に初めて11月頭には内定がありました。年収は現職からそれなりに上がる見込みです。売り手市場に感謝しています。

前職の良かったところ

上に書いたように一昔前は酷かったみたいで今でも当時の技術的負債を引きずっているものの、総じていい会社です。特に労働環境について言えばかなりホワイトでした。労働基準法の遵法意識は高く、でかい会社なので福利厚生も厚いです。

またヒラ社員は基本的にリモートワークかつ裁量労働制です。昔の役員や部長クラスはリモートに消極的で、新卒一年生の頃に「ウチはリモートにはしませんね」と明言していました。しかし役員の交代によって、コロナで世間的にリモートが普及するのに先んじて完全リモートに移行しました。

スキルも人格も優秀なチームメイトに恵まれていました。いや社交辞令ではなく本当に。私のいたチームでは、バックエンドアプリ開発、ミドルウェア、SRE的なことをしていましたが、OSとTCP/IPレイヤーをよく分かった人間がきちんと技術に向き合い保守・運用していました。とても多くのことを勉強させていただきました。

2~3年で転職する人が多い業界にもかかわらず、微妙な給料で5年近く続いた理由はこういったところにあります。わりと大きい会社なので配属運に左右されることはあると思いますが、私と守備範囲が似ている人ならハズレ率は低いと思います。

2022/12/1 オフィスビル
2022/12/1 オフィスビル

おわりに

記事を読んでくれてありがとうございました。2023年のIT業界はどうなるのでしょうね?それではよいお年を。